返信先: TRI Transport Safety Borad 報告書
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発生年月日 2016年9月3日
発生場所 FATA
航空機種類 回転翼機
航空機区分 大型汎用へり
型式 MI-8MT
運行者 airlinepilot 他
事故等種類 墜落
公表年月日 2017年4月14日
概要 Kirov飛行小隊(1番機を以下甲2番機を以下乙と呼称する)は墜落したMi-24(以下丙と呼称する)輸送中であった貨物2個の
回収に当たり地上部隊の空輸並びに貨物の回収空輸の任に当たっていたが、2個目の貨物吊り上げ中に
2機とも墜落した。
原因 甲は乙が先行して進入したものの懸架に失敗したため、FACの指示を受け貨物の回収を実施。特筆すべき
トラブルは無く基地まで輸送を完了。続いて乙が機体に被弾したため修理に帰還したため丙の地点へ
復帰次第2個目の貨物懸架作業に入った。しかし、丙地点へ再進入の際地対空掃射によりエンジンに被弾。
機長はとくに飛行性能の低下を感じなかったため、被弾した旨のみをFACへ連絡した。
地上FACより「回収を強行せよ」と指示があり、機長はこれに同意した。この進入では敵地上部隊からの射撃が激しく
機首下方より集中的に被弾。計器を一部喪失し危険を感じた副操縦士が「一度離脱しましょう」と提案。機長はこれに同意
し一度離脱した。続いての再進入では、副操縦士に高度を読み上げさせるなど円滑なCRMが実施され、順調に懸架作業は
完了し、作業完了を報告。吊り上げ開始から5秒、なかなか機体は上昇せずコレクティブピッチは100%で
エンジン回転数低下警告灯が点灯し直後に機長が之を認識した。14秒目、副操縦士が「コンテナ重量過多のため吊り上げが困難」
と連絡するもFACから返答はなかった。
18秒目、機長は「エンジンの回転数が落ちてる」と発言。之を聞いた副操縦士は「機長、一旦離脱しましょう」と提案。
しかしまだ上昇の可能性があると判断した機長は「ちょっと待って今頑張ってる」とこの提案を一時保留にした。
この時点でエンジンの回転数はかなり落ちており、もはや地面効果を受けた機体の高度を保持するのがやっとの状態であった。
30秒目、副操縦士が「さっさと切って離脱しないとまずいですよ!」と発言。機長は「それもそうかもしれん」と発言。
之を受けて機長は33秒目、離脱を決意し直後に懸架ワイヤーを解除するも、30秒以上にわたって負荷を掛け続けたため
すでに高度を保つ出力もなく機体は降下。機体右後方の木を薙ぎ倒し岩に乗り上げ不時着。右水平方向への
モーメントを殺すことが出来ず、直後に爆発。左へ横転した。
この際、機体内では乗員が全員生存しており、他の事例から機長は最後に脱出することを決断。
機内のクルー全員の脱出を確認してからコックピット窓より脱出するも、炎に巻かれ死亡した。
続いて修理を終え進入した乙は、丙の位置まで到着し懸架作業を開始するも、駆動系に致命的な故障が発生。
物理的に致命的な破壊があったと考えられ、メインローター並びにテールローターが回転を一瞬のうちに停止。
そのまま自由落下となり、貨物に直撃。直下にて誘導中の地上部隊員数名を巻き込み爆発四散した。
この際、丙の残骸をまきこんで跳ね上がったため、被害が拡大した。
死傷者数 不明
勧告・意見 甲については、FACより強行するように指示があったこと、機長のエンジン被弾状況把握が適切ではなかったこと
等が重なり副操縦士との円滑なCRMが図られていたにも拘らず、機長の意思決定が遅かったため墜落に至ったと考えられ
エンジンへの被弾がある場合は、重量物の懸架や多数の乗員を乗せることを拒否すべきであり、各機長にあっては
搭乗する機体の性能を適切に把握する必要がある。
また、爆発後機内に生存者が居る場合、機体内へは炎は回らず、闇雲に脱出すると炎に巻かれ死亡する可能性があるため
極力機内で鎮火を待つべきである。機長が生存している場合は機長の指示に従い、死亡している場合は機内で最上位の階級者が
脱出を指示すべきである。
乙にあっては、機体内で何が起こっていたか解明することはできなかった。
備考 事故当時の記録映像