Arma 3 Jets DLCが本日リリースされました。
このDLCは新しい航空機の追加に加え、同時に行われる無料のプラットフォームアップデートによって航空機のレーダーや操作方法などが改良されます。
フォーラム: Jets DLCの更新内容一覧
以下の内容はVersion RC1.70、5/14時点のものです。リリース後は逐次更新予定です。
コンテンツ
- 1. Custom Display
- 2. Sensor Overhaul
- 3. Carrier Operation
- 4. Improved Airplane
- 5. Tank FCS
- 参考資料
- おわりに
1. Custom Display
1.1 概要
カスタムディスプレイは、航空機や戦闘車輌などに搭乗している際にレーダーやカメラ映像などの戦闘情報を表示する機能です。
バニラのGPSと似たUIで、画面の左右に1枚ずつモジュールと呼ばれるパネルを表示することが出来ます。
1.2 操作方法
カスタムディスプレイ機能では、左右のモジュールの切り替え(送り/戻し/閉じ)と、モード変更が可能です。
- Common – “Left Panel next” (左パネル次):
@
- Common – “Right Panel next” (右パネル次):
[
- Common – “Left Panel previous” (左パネル前):
プリセット無し
- Common – “Right Panel previous” (右パネル前):
プリセット無し
- Common – “close Left Panel” (左パネル閉じ):
プリセット無し
- Common – “close Right Panel” (右パネル閉じ):
プリセット無し
- Common – “Left Panel mode” (左パネルモード):
Right Ctrl + @
- Common – “Right Panel mode” (右パネルモード):
Right Ctrl + [
また、GPS,AV Camera(UAV),ヘリコプターのSling Load Assistanceもカスタムディスプレイに統合されました。それぞれの独立した操作キーは残されていますが、こちらのキーのみを使用することで使用キー数を減らすことが出来ます。また将来的には”Mine Detector”を使用した地雷探知モジュールも実装されるようです。
1.3 モジュール一覧
- NAV(GPS)
GPSを所持しているか、GPSが搭載されている車輌/航空機に搭乗すると使用できます。
モード切替でGPSのコンパス自動回転のオン/オフが出来ます。 - SLA (Sling Load Assistance)
吊り下げ機能に対応している航空機に搭乗していると使用できます。 - SENS (Sensor Display)
Sensor Overhaulによって追加された各種センサーの情報を表示する機能です。
モード切替で表示スケールを変更することが出来ます。詳細は2.3で解説。 - CAM Drone (UAV Camera)
UAV Terminalを所持していると使用できます。
モード切替でUAVのカメラモード(Day/NV/FLIR-B/FLIR-W)を切り替えることが出来ます。 - CAM Missile (Missile Camera)
ミサイルのシーカー映像を表示する機能です。
画像赤外線ミサイルなどカメラを搭載したサイルを装備していると、ミサイルが飛翔している間だけ使用できます。
モード切替でミサイルのカメラモード(Day/NV/FLIR-B/FLIR-W)を切り替えることが出来ます。 - CAM Driver/Gunner/Commander (Crew Camera)
戦闘車両で各クルーのカメラ映像を表示する機能です。
また戦闘機ではカメラポッドの映像を表示することが出来ます。
モード切替でカメラモード(Day/NV/FLIR-B/FLIR-W)を切り替えることが出来ます。 - CREW (CREW LIST)
車輌や航空機の搭乗員のリストやViVで搭載した車両、Slingで懸架した荷物を表示する機能です。
2. Sensor Overhaul
2.1 概要
Sensor Overhaulは航空機のレーダーを改良する機能です。
エンジンが掛かっていなくても山を挟んでも車輌を検知できていた魔法のレーダーが削除され、現実的な複数のセンサーが実装されました。
2.2 操作方法
各種センサーの情報を確認するには1.3で解説したCustom DisplayのSENSモジュールを使用します。
SENSモジュールはセンサー画面のスケールを表示することが出来ます。またセンサー自体使用するのに特別な操作は必要ありませんが、アクティブレーダーだけは唯一On/Offの切り替えが可能です。
- Weapons – “Rader on/off” (レーダー オン/オフ):
Left Ctrl + R
2.3 センサー画面の見方
- 歩兵は○、車両は□、航空機は△で表示されます。
- 味方はグリーン、不明・無人は白、敵は赤で表示されます。
- データリンクで受信したターゲットは中抜きで表示されます。
- レーダーを装備している対象はアイコンの上に半円が表示されます。
- レーザー照射は中央が星形の星赤十字、IR Grenadeは中央が丸線の赤十字で表示されます。
- マークした対象は四点括弧で表示されます。
- 自機をマーク(ロックオン前)している対象は黄色い丸、自機をロックしている対象はオレンジの丸で囲まれます。
- レーダー照射(ロック状態)を受けている場合は受信方向にオレンジ色の扇が、ミサイルの追尾を受けている場合は受信方向に赤の扇が表示されます。
- 自機に対して飛翔しているミサイルは赤丸で囲まれた”M”で表示されます。
- 装備している各種センサーのカバー範囲は色つきの点線で表示されます。詳細は次項から。
※重要※
センサー画面上で敵勢力は通常赤ではなく白で表示されます。
敵ユニットを赤で表示させたい場合、エディタ側でユニットごとに>confirmSensorTargetコマンドを使用して設定する必要があります。
2.4 各センサーの仕様
実装されるセンサーは計6種類あります。
機体によって搭載しているセンサーの種類や検知範囲が変わってきます。
ここでは各センサの仕様と搭載機体のおおまかな傾向をまとめておきます。
2.5 各種兵装の取り扱い
各種センサーの実装に伴い、兵装の誘導手段も細かく再現されるようになりました。
- 赤外線誘導 空対空ミサイル
IRセンサーで捕捉している機体のみロック可能です。
このため、駐機中の航空機や遠距離でIRセンサの検知範囲外の敵機に対しては使用できません。
Jets DLCで追加された武装ではBIM9X/R73(最低射程50m~最大射程3350m)が該当。 - レーダー誘導 空対空ミサイル
レーダーで捕捉している機体、もしくはレーダーを使用している機体のみロック可能です。
このため、レーダーを使用していない機体に対しては自らレーダーを照射する必要性があります。
また、ARMAにおけるレーダー誘導では、発射するまではミサイルではなく機体に搭載されているレーダーを使用しています。
つまり、発射前はセミアクティブ誘導、発射後はアクティブ誘導となります。
Jets DLCで追加された武装ではAMRAAM/R77(最低射程750m~最大射程6395m)が該当。 - 赤外線誘導 空対地ミサイル
IRセンサーで捕捉している機体のみロック可能です。
このため、エンジンを切っていたり熱が入っていない車両に対しては使用できません。
またJets DLCでは実装されていませんが、F-16アドオンでは対レーダーミサイルが実装される予定です。
2.6 Data Link
各種センサーで取得した情報や自機の位置は、データリンクによって友軍機に送信することが可能です。
データリンクを使用するのにパイロット側の操作は不要で、パッシブレーダー/RWRの範囲内に存在する友軍機と自動的に送受信が行われます。
受信した情報は自機で取得した情報と区別するため、中抜きの図形で表示されます。
現状の仕様では、データリンクで受信した目標に対して誘導を行うといった機能は実装されていません。
データリンクの使用にはエディタ側で機体に設定をする必要があります。
EDENエディタでは航空機・車両のAttributres – Sensor and Electronicsから、自機の位置の送信,データリンクの送信/受信機能を使用するか設定できます。
またこれらはスクリプトコマンドでも設定可能で、ミッション進行中に変更することも可能です。
3. Carrier Operation
3.1 概要
3.2 発艦
Fold / Unfold Wing
3.3 着艦
Tail Hook Down/Up
4. Improved Airplane
4.1 概要
4.2 Extended Hit Points
4.3 Throttle & Airbrake
- Aircrafts – “Speed Brake” (スピードブレーキ):none
4.4 VTOL Tilt Angle
Vectoring Flaps Up/Down 15°
4.5 HUD Improvements
- Weapons – “Stabilize “Turret (タレット安定化):Left Ctrl + T (※Common – Lock UAV Turretの名称変更)
4.6 Dynamic Vehicle Loadouts
5. Tank FCS
5.1 Fire Control System
Tank FCSでは、戦車やIFVなどの車両に火器管制システムが実装され、ゼロイン及びリード補正の自動調節が可能になります。もともとTRI ServerではACE3 MODにより多くの車両でFCSが使用可能でしたが、今回バニラの機能として実装されます。また、航空機のカメラやレーザーレンジファインダーなどの装備でも、FCSのキーを押すことで測距出来る仕様に変わりました。
また、TRI Serverで導入しているace MODとRHS MODでは、それぞれ独自のFCS機能が導入されていると思います。これらのMODが独自FCSを継承するのか、バニラのFCSに統合するのかどうかは未確認、当面の間はどちらにも対応できるようキー設定をしておくとよいでしょう。
5.2 操作方法
使用方法はいたって簡単で、ACEやRHSのFCSとほぼ同じ扱いです。
FCSの操作に必要なキーは以下の一つだけです。
- Weapons – “Lase Range” (距離を計測):
T
もともと自走砲の仰角を自動調節する”Auto Elevation”というキーで名称が変更されただけなので、既に割り当てている人も多いかと思います。
- レーザーレンジファインダーの使用
測定対象を中心に捉えた状態で”Lase Range”キーを一回押す
測距が完了するとUIに対象までの距離が表示される - 静止目標へのゼロイン調節
攻撃対象を中心に捉えた状態で”Lase Range”キーを一回押す
ゼロイン調節が完了すると対象までの距離が表示され、距離の右上に正方形のマークが表示される - 移動目標へのゼロイン調節
攻撃対象を中心に捉えた状態で”Lase Range”キーを一回押し、正方形のマークが表示されるまで移動している対象を中心に捉え続ける
ゼロイン調節が完了すると対象までの距離と速度が表示され、距離の右上に正方形のマークが表示される
リード補正に関しては戦車やIFVなど対応車両が限られており、ゼロイン調整のみ可能な車両もあります。
また、従来のZero in UP / Zero in Downキーを使用したマニュアルでのゼロイン調節も可能です。
参考資料
- OPREP – SENSOR OVERHAUL | Dev Hub | Arma 3
- OPREP – JETS DLC | Dev Hub | Arma 3
- Jets | Arma 3
- Release Candidate Branch Announcements – Bohemia Interactive Forums
- Arma 3 Custom Info – Bohemia Interactive Community
- Arma 3 Sensors – Bohemia Interactive Community
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今までと大きく仕様が変わるのではじめは戸惑うかもしれませんが、とにかく使用して慣れることが肝心かと思います。また、私をはじめ下記のテスターの方々はある程度機能を把握しているので、分からないことがあればCOOPの前後にでも聞いてみてください。
それではまた、COOPでお会いしましょう(๑˃̵ᴗ˂̵)و
by michy & Armored Combat Lab
Special Thanks
第1回 Jets DLC マルチプレイ テスター
Crow0827氏,Langhult氏
第2回 Jets DLC マルチプレイ テスター
airlinepilot氏,Wadatsumi氏,gepman氏,miru2856氏
[…] 今回のアップデートで主に航空機の操作が変更されました。 詳しくは こちらの投稿 をご覧ください。 […]