ACE3のAdvanced Medical Systemはより現実的な医療シミュレーションです。これによって衛生兵の役割が明確になり、今まで以上に負傷と医療行為が大きな影響を及ぼします。この医療システムは現実の戦闘衛生兵が使用するのと同じ、Tactical Combat Casualty Care (TCCC) ガイドラインに基づいています。
治療の手順
負傷者に対してインタラクション (Windows)キーを押し、赤くなっている部分が負傷箇所です。ポイントすると画面左に状態が表示されます。青い部分は止血済み(再発する可能性あり)の箇所です。
- 出血中
- 多量の血を失っている
- 痛みがある
- 2x MinorサイズのPuncture Wound (刺し傷)
- 1x LargeサイズのVelocity Wound (銃創)
1. 止血する
傷の数が多い場合は先に Tourniquet (止血帯)を使って出血を止めます。止血帯は長時間付けていると痛みが出るので、止血が終わったらなるべく外しましょう。
4種類の包帯にはそれぞれ「止血効果」「傷が開く判定までの時間」「傷が開く確率」に違いがあります。
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Bandage (Basic) (緊急圧迫包帯)
効果も再発率も平均的。とりあえずこれを持っていけばOK。
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Packing Bandage (弾性包帯)
長持ちするが再発する可能性も高い。何度も治療する暇がない時に。
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Bandage (Elastic) (伸縮包帯)
効果は最高だがすぐに再発する。重症でとにかく早く止血したい時に。
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Basic Field Dressing (QuikClot) (クイッククロット)
効果は低いが再発することは少ない。ゆっくり治療できる時に。
2. バイタルを確認する
両腕か頭にインタラクションすると心拍と血圧を測ることができます。ただし数値が分かるのは衛生兵だけで、一般の兵科はLow/Nomal/Highとしか表示されません。衛生兵が近くにいれば任せましょう。
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Pulse (心拍)
約80が正常値。
出血で下がる。だいたい上限150220、下限2040を超えると心停止する。高かったり低かったりすると心音が鳴る。
「You find no Heart Rate (心拍数を測れなかった)」と表示された場合、その患者は心肺停止状態にあるため速やかに心肺蘇生を行ってください。
失血量がLost a large amount of blood(ひどく大量失血)まで酷くなると、心拍は徐々に上がります。
痛みや薬剤の影響によっても上下します。 -
Blood Pressure (血圧)
120/80が正常値。出血によって下がり、輸液(輸血)によって上がる。高すぎたり低すぎたりすると気絶する。
痛みや薬剤の影響によっても上下します。
※どんなに輸液を行っても120/80よりは上がらない、つまり輸液を大量に与薬しても輸液だけでは気絶しない
※痛みや薬剤の影響によっても上下します。 -
Pain (痛み)
痛みがある場合、蘇生しても痛みで気絶することがある。(痛みだけでは気絶しない。銃弾や爆風などで負傷すると、気絶する可能性がある。)
Morphineを使って痛みを回復できる。
痛みがある場合は画面にぼやけたエフェクトがかかり、手もぶれて照準がし辛くなる。
3. 心肺蘇生と意識回復
心拍がない場合は以下の点に注意してTorso (胴体) にCPR (心肺蘇生)を実施してください。
- CPR (心肺蘇生)中に Pulse (心拍)を測ると「You find a weak Heart Rate」と心拍が戻ったように見えますが、これはCPR (心肺蘇生)の効果なので、必ずCPR (心肺蘇生)終了後に再度Pulse (心拍)を測って心拍の復帰を確認してください。
- 出血量が多い場合は、CPR (心肺蘇生) を行っても心拍が復帰しない・一度心拍が復帰しても再度心肺停止する事があります。このような場合は衛生兵に輸血を受けてください
- 止血せずにCPRすると出血量が増加します。可能な限り止血後にCPR (心肺蘇生) を実施してください。
- 心肺停止状態が3分間続くと死亡するため、心肺停止している場合は心拍Pulse (心拍) が戻るまで心肺蘇生を続けてください。
バイタルが安定している場合は暫くすると意識が回復しますが、Epinephrine (強心剤) を投与すると即座に意識回復させることができます。
ただし、出血量が多い等の理由でバイタルが安定していない場合はEpinephrine (強心剤) を投与しても意識が回復しないため、輸血後再度Epinephrine (強心剤) を投与してください。
4. 薬物治療
四肢(手足)のいずれかにインタラクションして薬物を投与し、バイタルをできるだけ正常な値に戻します。
Tourniquet (止血帯)を使用している四肢に投与しても効果が得られないため、Tourniquet (止血帯)を使用していない四肢に投与してください。
薬物を使うと心拍・血圧が少しずつ変化していきます。必ず経過を観察してください。(薬物は心拍数・血圧等に影響されるようになりました)
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Morphine(モルヒネ注射器) (鎮痛剤)
痛みを緩和します。
現在の設定では出血量に影響しません。
使用後は、心拍数・血圧が低下しますが、30分かけて元に戻ります。
短期間に2本以上打つと気絶するリスクがあります。 -
Epinephrine(アドレナリン注射器) (強心剤)
気絶状態から蘇生させる。
現在の設定では出血量に影響しません。
使用後は、心拍数・血圧が上昇しますが、2分程度で元に戻ります。
短期間に4本以上打つと気絶するリスクがあります。 -
Atropine (抗神経剤)
現在の設定では効果はありません。(削除されました)
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Adenosine (アデノシン注射器)
現在の設定では効果はありません。
使用後は、心拍痛・血圧が低下しますが、2分程度で元に戻ります。
(ゲーム内に存在しますが、現在の設定では使用できません)
5. 輸血する
出血が多く「Lost a lot of Blood (大量失血した)」、「Lost a large amount of blood (かなり酷く大量失血した)」、「Lost a fatal amount of blood (致命的な程失血した)」と表示されている場合は 3.と平行して輸血を行います。
衛生兵のみが可能(Combat Lifesaverは不可能)で、自分自身には使えません。輸血すると少しずつ血圧が上がっていきます。
必ず経過を観察してください。
輸血パックは3種類ありますが、今のところどれも効果は一緒です。
BloodとPlasmaは冷蔵が必要なので(未実装?)、持ち運ぶ場合はSaline(生理食塩水) を使います。それぞれ250ml, 500ml, 1000mlの容量があり、大きいものほど早く大量に輸血できます。(250mlの輸血で約1分)
6. 骨折の治療
落下や銃撃により、四肢をFractures (骨折)する場合があります。
手を骨折した場合は手振れが大きくなり、足を骨折し場合は移動が非常に遅くなります。
骨折はSplint (添え木)を包帯と同様に使用することで治療できます。
治療後も、手の場合は多少の手振れが残り、足の場合は全力疾走が出来なくなります。
7. 手術
Surgical kit (縫合キット)・Personal Aid Kit (応急処置キット)(通称:PAK) はMedical Evacuation MEDEVAC (患者後送)を模した高度な医療を行うことができる機能です。
衛生兵のみが使用でき、基本的に特定の施設・車両内でしか使えません。
また自分自身に使うことはできません。
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Surgical kit (縫合キット)
傷を縫合して再び開かないようにします。
使用するには止血をしてバイタルを安定させる必要があります。
骨折を直すことは出来ません。 -
Personal Aid Kit(応急処置キット)(通称:PAK)
今のところあらゆる負傷状態を完全に回復します
傷の種類
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Scrapes (Abrasions) 擦り傷
摩擦によって皮膚が損傷した状態。 原因: 落下、ロープ火傷、車両事故 痛み:
とても軽い 出血: とても遅い -
Avulsions 剥離傷
皮膚や体組織の一部が欠損した状態。 原因:
爆発、車両事故、グレネード、砲弾、弾丸、バックブラスト 痛み: とても大きい
出血: とても速い(傷のサイズによる) -
Bruises (Contusions) 打撲傷
打ち身によるあざ。出血はない。 原因:
弾丸、バックブラスト、打撃、車両事故、落下 痛み: 軽い 出血: なし -
Crush wounds 圧挫傷
強い圧力に潰され体組織が損傷した状態。 原因: 落下、車両事故、打撃 痛み: 軽い
出血: とても遅い -
Cut wounds 切り傷
鋭利な物体による線状の傷。 原因:
車両事故、グレネード、爆発、砲弾、バックブラスト、突き刺す 痛み: 軽い 出血:
傷のサイズによる -
Lacerations 裂傷
皮膚が不規則に裂けた状態。 原因: 車両事故、打撃 痛み: 軽い 出血:
遅~中速度(傷のサイズによる) -
Velocity wounds 銃創
弾丸や小さな破片による傷。 原因: 弾丸、グレネード、爆発、砲弾 痛み:
とても大きい 出血: 中速度(傷のサイズによる) -
Puncture wounds 刺し傷
細長い物体による狭く深い傷。 原因: 突き刺す、グレネード 痛み: 軽い 出血:
遅い
医薬品
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Bandage (Basic) 緊急圧迫包帯 | 標準的な包帯。 |
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Packing Bandage 弾性包帯 | 粘着フィルム状の包帯。 |
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Bandage (Elastic) 伸縮包帯 | 伸縮性の包帯。 |
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Basic Field Dressing (QuikClot) クイッククロット | 血液凝固剤を含む包帯。 |
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Tourniquet (CAT) ターニケット | 止血帯。応急的に出血を止める。 |
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Splint 添え木 | 添え木。骨折を治療する。 |
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Morphine autoinjector モルヒネ注射器 | 鎮痛剤。痛みを緩和する。 |
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Epinephrine autoinjector アドレナリン注射器 | 強心剤。気絶状態から回復させる。 |
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Adenosine autoinjector アデノシン注射器 | アドレナリンの反対の効果として使います。(効果なし) |
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Atropin autoinjector トロピン注射器 | 抗神経剤。神経ガス中毒を治療する。核・生物・化学兵器による汚染環境下で使います。(効果なし) |
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Saline IV セイリン | 生理食塩水。応急的な輸血に使われる。250ml, 500ml, 1000mlの容量がある。IV = Intravenous (静脈) |
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Blood IV | 血液パック。要冷蔵。250ml, 500ml, 1000mlの容量がある。 |
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Plasma IV プラズマ | 血漿液。要冷蔵。250ml, 500ml, 1000mlの容量がある。 |
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Personal Aid Kit | 応急処置キット。あらゆる傷を回復する魔法のアイテム。 |
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Surgical Kit | 縫合キット。傷を縫合して再び開かないようにする。 |
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Bodybag | 死体袋。遺体を袋につめます(-人-) |
以下はミッションで持って行く医薬品の推奨数量です。
一般の兵科
- 5 x 各種Bandage
- 2 x Morphine autoinjector
- 2 x Epinephrine autoinjector
- 2 x Tourniquet (CAT)
- 1 x Splint
衛生兵
- 10-20 x Bandage (Basic)
- 10-20 x Bandage (Elastic)
- 10-20 x Packing Bandage
- 10-20 x Basic Field Dressing (QuikClot)
- 10 x Morphine autoinjector
- 10 x Epinephrine autoinjector
- 10 x Tourniquet (CAT)
- 5 x Splint
- 10 x Saline (500ml or 1000ml)
以下は補足です。
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