返信先: TRI Transport Safety Borad 報告書
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発生年月日 2016年4月26日
発生場所 Altis
航空機種類 回転翼機
航空機区分 中型汎用攻撃ヘリ
型式 AH-1Z
運行者 airlinepilot 及び GELB
事故等種類 墜落
公表年月日 2016年4月27日
概要 AH-1Zは強襲作戦を展開する味方地上部隊輸支援のため対地攻撃任務を受けた。
作戦中にテールローターに損傷を受けるも飛行に支障無いと判断し着陸するCH-53を支援するために
移動中に操縦不能になり墜落した。機長のヒューマンエラーによる事故である。
原因 作戦中、制空権を喪失し当該機直上を敵機が飛行する状態となったため、搭載しているAIM-9にて対空戦闘
を行っていたところ、機種下げ15度バンク角右30度前進対気速度290km/h対地高度90m降下率25m/sで敵機
追跡中、急激なコレクティブ操作によりエンジン回転数が超過した瞬間に急激なラダー操作を行ったため
空力抵抗に耐えられずテールローター駆動系に損傷が発生。しかし、上昇可能な程度に飛行姿勢を維持できた
ため、機長は戦闘継続を判断。第二着陸地点へ兵員輸送中のCH-53の直掩を具申し、許可を受け高度1100mを
飛行していた。途中空母所属のF/A-18へ地上基地の滑走路状況を伝達するために地図を確認していたところ
機体姿勢の監視を怠り前進対気速度が低下。トルクを相殺できなくなり右へ回転をはじめた。
機長が地図から視線を戻したのは回転し始める瞬間であったが状況認識に数秒を要した。状況を理解した
機長は直ちに機種下げ操作を行い、リカバリーを開始した。
この機長はこのようなテールローター喪失状態からの回復方法を熟知していた。
回転から8秒機長は無線通信のため操縦桿から手を離した。この後も機長は幾度か通信のために操縦桿から手
を離しており、これがリカバリー失敗の要因となってしまった。回転しだしてから10秒「PAN PAN PAN」
を宣言。この時点では高度を維持しておりコレクティブピッチは70%であった。
回転から35秒、機長は「機首を下げる」と宣言しコレクティブピッチを0%にし前進対気速度の確保を行おう
とした。しかし、この操作は5秒程しか維持されなかった。この時機体は昇降率-25m/sで降下しており機長は
無意識にコレクティブピッチを50%まで上げて高度を回復しようとしてしまい、機体のトルクを上げて回転が
促進されてしまった。
この時機長は対地高度計及び昇降率に目をやっており、動物的生存本能に陥り「上昇したい、堕ちたくない」
という事から無意識に操作したものと思われる。
危機発生から1分、機体は対地高度600mまで降下したいた。ここで機長は「Mayday」を宣言しコレクティブ
ピッチを100%に上げ機体も降下から昇降率+2m/s程度上昇に転じた。しかし機体の安定性が完全に失われて
おり再び降下を始める。
この事によって機長は「もう一度上昇するかもしれない」という観念に駆られ、先の動物的生存本能に陥って
いる事もあり、回復方法を理解しているにも拘らずこの後コレクティブピッチを100%から動かすことは殆ど
無かった。
この時点で、機長の右手は回転から離脱しようと機首を下げているのにも拘らず、左手はエンジントルクを増し
回転に拍車をかけるという相反した操縦を行っていた。しかし動物的生存本能に無意識中に陥っている機長
はなぜ回転が増して制御できないのか理解できずに、自身がコレクティブピッチを上げているから回転が増し
ていることに気づかず、ただひたすら機首下げを行っていた。
危機発生から1分20秒、機長はEject!と叫びGunnerに機外脱出を指示。5秒後、Gunnerが機体から脱出。
直後無線で機外脱出を連絡。機長も脱出を試みるも、ハッチが高速回転により歪んでおり遠心力も働きハッチ
を開ける事ができず、更に混乱し目の前の状況を理解できなくなった。
危機発生から1分42秒後、昇降率-32m/sで機体は地面に叩きつけられ爆発炎上、機長は即死した。
死傷者数 1名(機長)
勧告・意見 回転翼航空機にとってテールローターの破損とは、飛行不能に直結する緊急事態であり、飛行可能であるからと
言って飛行を継続することは危険極まりなく、直ちに帰還し修理を実行すべきである。
また機長が回復方法を熟知していたにも拘らずこのような操縦を行ったことについては、人が操縦を行う以上
致し方ないことであり、訓練を積み操縦に慣れている者でも陥ってしまうと、自身が陥っていることに気付く
のは困難であり、致し方なかったとした。
この後、飛行テストを行った結果、1100mからであれば、機首下げを継続し、コレクティブピッチを0%に維持
し続ければリカバリー出来、不時着も成功出来ると確認された。
備考 事故当時の記録映像