返信先: 軍事とかの知識や情報を集めるために
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皆様こんばんは、Arsenal相撲横綱ことみっちータソです。
日毎に秋も深まり、紅葉の美しい季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、航空機と歩兵の連携を楽しむことが出来るのもArma3の醍醐味の一つかと思います。
攻撃行動時の無線連絡においては情報が正確に通じることが最も重要ですが、最近のCOOPではロールプレイ要素に物足りなさを感じます。
より戦闘への没入感を高めるために、また円滑な交信を実施できるように、参考としてアメリカでの近接航空支援における無線交信例を紹介したいと思います。
今回はアメリカ国防総省が策定した、陸海空軍海兵隊沿岸警備隊5軍共用の近接航空支援マニュアルから無線交信例を抜粋しました。
管制官、パイロット双方ともにお役立て頂ける内容と思います。
※JTACや9-Lineに関してはググってどうぞJTACの覚え書き #フィールドマニュアルをご参照下さい。
EXAMPLE 1–TYPE 1 CONTROL, BOMB ON TARGET MISSION WITH MARK AND SUPPRESSION~状況~JTAC(C/S:Texas 17)は歩兵部隊に随伴し支援を行っている。
歩兵部隊が敵歩兵との交戦を開始したため、JTACはターゲットを目視にて補足し正確な位置を割り出した。
JTACは支援している部隊の指揮官の指示を受け、即座に統合戦術航空支援要請(CAS機の派遣要請)を行い、歩兵部隊が交戦していることを報告した。
暫くして、JTACは航空支援作戦センター(ASOC)から2機のF/A-18C(C/S:Winder 61,62)を受領した。
また、作戦地域内には防空部隊の展開が確認されており、JTACは近接航空支援の管制と同時に、砲兵の火力支援による敵防空網制圧とターゲットマーキングのコーディネート(ここでは省略)も実行した。
Attack Aircraft: “Texas 17, Winder 61.”
Texas 17、こちらWinder 61。JTAC: “Winder 61, proceed to Mazda block 13 to 14, be advised SA-8 active in target area, you are only aircraft on station, check in when able.”
Winder 61、IP Mazdaへ進出せよ、指定高度はブロック13~14。目標エリアではSA-8(9K33 装輪車両搭載型6連装ミサイル)が稼働している。そちらのエレメントはこちらの管制下にある唯一の航空機である。可能になり次第チェックインを実施せよ。Attack Aircraft: “Winder 61, copy, mission number AB2061, 2 by F/A-18 Hornet. 10 miles north of Mazda inbound from 200 to block 13 to 14, 4 by MK-82 instantaneous and delay fuzing, and 450 rounds of 20 mm each. 35 minutes of PLAYTIME. AT FLIR, Cat II coordinate capable, VDL codes 4797 and 4457 respectively, TIMBER SWEET. ABORT code none.”
Winder 61了解、ミッション番号AB2061、こちらはF/A-18 Hornet 2機編隊。IP Mazdaの10マイル北に位置しており方位200°から高度ブロック13~14へ進入中、武装は2機とも瞬発信管と遅延信管のMk-82が4発と、450発の20mm機銃。支援可能時間は35分。FLIRカメラを装備、カテゴリ2コーディネートが可能、VDLコードはそれぞれ4797と4457、TIMBER SWEET。攻撃中止符号は無し。~解説~ここまではJTACと支援機とのファーストコンタクトからチェックインまでの交信内容です。航空機がハンドオフされたJTACはまず初めに移動先を指定します。ここではIP Mazdaですね。また待機中の高度指定はAltitude Blockというプロトコルを使って指定しています。続いて支援機のチェックインを実施します。チェックインはリード機が代表して行い、支援機の機数(だいたいエレメント=2機単位で派遣)や武装など、支援機の能力を伝達します。
Cat II coordinateは簡単に言うと目標補足精度のことで、今回はFLIRカメラを搭載しているため、7-15 mの精度を保証するという符丁です。
VDLコードとは超短波データリンクコードの略で、データリンクに使用する識別コード(2機それぞれ)を示します。
TIMBER SWEETはリンク16データリンクで情報の受信を確認したという符丁です。
最後のABORT codeは、安全でない無線機を使用して交信する際に使う攻撃中止コードの指定で、殆どの場合は指定が無く、abort×3を使用します。
JTAC: “Texas 17, copy, advise when ready for SITREP.”
Texas 17了解、SITREPの受信用意でき次第知らせ。Attack Aircraft: “Winder 61, ready.”
Winder 61準備良し。JTAC: “Threat SA-8 active in target area and small arms. Enemy personnel are dug into fighting positions to the north. Friendlies are a company size infantry element collocated with Texas 17. We have gun position 3 active and in support, gun target line 040. Clearance will come from Texas 17. Weather is clear in the target area. Stay east of Mazda till IP inbound. Advise when ready for game plan.”
敵のSA-8が目標エリアで稼働中、並びに小火器あり。敵兵は戦線を北に推し進めている。友軍は中隊規模の歩兵でTexas 17と同行している。稼働中で支援可能な砲兵陣地を3箇所有し、砲撃目標線は方位040°。クリアランスはTexas 17が指定。目標エリアの天候は良好。IP 進入までIP Mazdaの東で待機せよ。ゲームプランの受信用意でき次第知らせ。~解説~ここではJTACから支援機にSITREPを送信しています。ベタな直訳でSITREP=状況報告ですが、主に攻撃目標と友軍の動向について報告しています。また今回は目標エリアに敵防空網が設置してあり、砲兵のSEADによる支援を受けながら攻撃を実施するため、砲撃部隊の情報についても送信しています。
Attack Aircraft: “Winder 61, ready for game plan.”
Winder 61、ゲームプランの受信用意良し。JTAC: “Winder 61, this will be a Type 1 control, BOT, 2 by MK-82 each, instantaneous fuzing, 30-second separation, advise when ready for 9-line.”
Winder 61、Type1管制、Bomb on Target、それぞれ2発のMk-82で瞬発信管を使用、30秒の間隔、9-Lineの受信用意でき次第知らせ。~解説~ゲームプランでは、9-Lineに向けて攻撃の方針を伝達します。プランにはType of Controll とType of Methodの2つが必ず含まれます。
Type of Controllはフィールドマニュアルにも記載されていますが、JTACによる攻撃対象及び支援機の有無及び攻撃許可について指定するものです。ここではType1なので、JTACは攻撃目標と支援機を観測し続け、支援機は攻撃終了後JTACからの指示があるまで再攻撃は許可されません。
Type of MethodはBOTとBOCの2つがあり、これらは攻撃時の目標補足の有無を指定します。BOCでは目標を目視する必要が無く、高高度投下時やGPS/INS誘導使用時等に使用します。今回のBOTではパイロットが目標(必ずしも敵ではない、スモークでも可)を目視する必要があり、目視した際には目標を目視したという意味の”CONTACT”という符丁を使います。
ここではこの他に、使用兵装と2機が進入する間隔を指定しています。
Attack Aircraft: “Texas 17, Winder 61, ready.”
Winder 61、受信用意良し。JTAC:
“Mazda,
270 Left,
12.1.”
“Elevation, 350 feet,
Platoon of infantry dug in,
CM 367 971.”
“White phosphorous,
South 900,
Egress left pull, back to Mazda, block 13-14.
Advise when ready for remarks.”
Line1 IP Mazdaから進入
Line2 IPからの目標方位270° 左フランク
Line3 IPからの目標距離12.1海里
Line4 高度350フィート
Line5 目標は歩兵小隊
Line6 目標座標 CM 367 971
Line7 白リンによるマーキング
Line8 友軍展開位置南900m
Line9 退避は左方向のちIP Mazda高度はブロック13~14へ復帰
リマークスの受信用意でき次第知らせ。Attack Aircraft: “Ready.”
受信用意良し。JTAC: “Final attack heading 285-330. SA-8 north 1000 meters, continuous suppression, gun-target line 040, stay above 3000. Request IP inbound TOT 50.”
最終攻撃方位285°~330°。敵対空脅威SA-8が北1000mに展開、制圧はcontinuous、砲撃目標線は方位040°、高度3000m以上を保持せよ。IP進入コールを要求する、目標到達時間は分時50分。Attack Aircraft: “Winder 61, 350 feet, CM 367 971, final attack heading 285-330, stay above 3000, TOT 50.”
Winder 61、目標高度350フィート、目標座標CM 367 971、最終攻撃方位285°~330°、高度3000m以上を保持、目標到達時間は分時50分。JTAC: “Good readback, Winder 62 go with readback.”
復唱良し、Winder 62、復唱せよ。Attack Aircraft Dash 2: “Winder 62, 350 feet, CM 367 971, final attack heading 285-330, stay above 3000, TOT 50.”
Winder 61、目標座標CM 367 971、最終攻撃方位285°~330°、高度3000m以上を保持、目標到達時間は分時50分。JTAC: “Good readback.”
復唱良し。~解説~ここでようやく9-Lineとリマークスの伝達を行います。詳細はフィールドマニュアルにも記載があるので割愛しますが、9-Lineを伝達するときは、”Line1″、”Line2″のように番号を言ってはいけないのと、”Break”を挟んではいけないという決まりがあり、JTACは上から3つごとのブロックに分けわずかな間隔を開けて発声します。ちなみに現実ではIPからフランクやオフセットをかけることも少なくありません。今回は敵防空網を避けるよう、左に迂回したうえで攻撃態勢に入るように指示しています。距離の単位がごっちゃごちゃでわかりづらいですね。リマークスに関しても敵防空網を避けるための制約が多いですね。continuousはSEADプロトコルの一種で、フォーラム2ページ末を参照下さい。ここで特に重要なのは目標到達時間=TOTで、SEADのタイミングを合わせるために時間が指定されています。あとIP inboundは指定なければ言わなくてもいいらしい…
Attack Aircraft: “Winder 61, IP inbound.”
Winder 61、IP進入。JTAC: “Winder 61, CONTINUE.”
Winder 61、進入継続。JTAC: “MARK on deck. Suppression effective.”
目標をマーキング、防空網制圧は現在有効。Attack Aircraft: “Winder 61, CONTACT.”
Winder 61、目標を補足JTAC: “From the MARK, south 100”
ターゲットはマーキングから南100mAttack Aircraft: “Winder 61, IN”
Winder 61、攻撃態勢に入った。~解説~いよいよ支援機がIPに進入しました。TOT指定時刻になり攻撃目標マーキング用の白リン弾が展開され、防空網への砲撃が止んだところでJTACは制圧が有効と判断しました。支援機が白リンを視認したため、JTACはマーキングから敵への距離方位を知らせます。今回は最終攻撃方位が指定されているので、支援機は方位を合わせ攻撃態勢に入ったら”IN”コールで攻撃態勢に入ったことを知らせます。ここで最後にJTACは、攻撃目標・支援機1番機・友軍の3点を確認し、安全を確保して初めて”Cleard HOT”を告げます。
JTAC: “Winder 61, CLEARED HOT.”
Winder 61、攻撃を許可。Attack Aircraft: “Winder 61, two AWAY.”
Winder 61、爆弾2発投下。Attack Aircraft dash 2: “Winder 62, contact lead’s hits IN.”
Winder 62、リード機のヒットを確認、攻撃態勢に入った。~解説~ここで再びJTACは、攻撃目標・支援機2番機・友軍の3点を確認し、安全を確保してから”Cleard HOT”を告げます。
JTAC: “Winder 62, from lead’s hits, west 50, CLEARED HOT.”
Winder 62、リード機の弾着から西50m、攻撃を許可。Attack Aircraft dash 2: “Winder 62, two AWAY.”
Winder 62、爆弾2発投下。~解説~2番機はリード機の弾着をもとに修正量を伝達することが多いようです。
以上攻撃により、目標は無力化されました。この後はBDA確認後Playtimeに余裕があれば支援を継続します。
紹介は以上になります。
COOPでここまで再現することは難しいとは思いますが、無線符号など参考になる点はいくつもあるかと思います。
要望と時間があれば第2弾も企画します(๑•̀ㅂ•́)و✧